チャマイエフ&ガイスマー&ハヴィヴ(Chermayeff & Geismar & Haviv)は、アメリカ合衆国ニューヨークにオフィスを置く、企業ブランディングおよびグラフィックデザイン企業。主にロゴマークのデザインを手掛けており、これまでにモービルやゼロックスといった企業や公共機関にロゴマークを提供している。
概要
1957年、イェール大学の卒業生であったアイヴァン・チャマイエフとトム・ガイスマー、そしてチャマイエフの父である建築家サージ・チャマイエフの教え子だったロバート・ブラウンジョンの3人によってブラウンジョン・チャマイエフ&ガイスマー(Brownjohn, Chermayeff & Geismar)として設立。当初はニューヨークのワンルームにオフィスを構え、本の装丁やレコードジャケットのデザインなどを手掛けていたが、1959年にブラウンジョンが離脱したため、社名をチャマイエフ&ガイスマー(Chermayeff & Geismar)に改名。
1960年にチェース・マンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース銀行)側からの依頼により、同行のロゴデザインを手掛ける。彼らの提案した八角形のみのシンプルなデザインは、抽象的な企業ロゴがほとんど存在していなかった当時においては斬新なものであり、以降様々な企業からロゴデザインの依頼を受けるようになる。
2003年にグラフィックデザイナーのサギ・ハヴィヴが入社し、2006年にパートナーに昇格。それに合わせ、2013年には社名を現在のものに変更した。
2016年にはマッキー・サタデーを主任デザイナーとして迎え入れている(なおサタデーは2019年に同社を離脱している)。
ロゴデザイン以外にも同社は、1958年のブリュッセル万国博覧会および1970年の日本万国博覧会においてアメリカ館の展示デザインや、ニューヨーク公共図書館、国立アメリカ歴史博物館の一部展示デザインにも携わっている。
また、同社がこれまでに手掛けたロゴマークを使用したアニメーション作品「Logomotion」が、2004年に東京タイプディレクターズクラブが主催した東京TDC賞において一般部門賞を受賞している。
主な仕事
※別で出典のあるものを除き、会社サイトおよびファンダムの情報を参照。
CI
- 金融業
- 製造業
- 観光業
- 保険業
- 小売業
- 石油・エネルギー関連
- メディア
- 公共機関
- 公共施設
- 非営利組織・団体
- その他
上記以外にも、下記の企業・組織のCIを手掛けている。
- アメリカン・フィルム・インスティチュート(1963年)
- ニューヨーク近代美術館(1963年)
- ダイナースクラブ(1965年)
- アメリカ合衆国国立公園局(1966年)
- パンアメリカン航空(1971年)
- タッパーウェア(1974年)
- リンカーン・センター(1983年)
- 東京海上(現東京海上日動)(1984年)
- E・W・スクリップス・カンパニー(1984年 - 現在)
- ロックフェラー・センター(1985年)
- 海遊館(1988年)
- テレムンド(1989年 - 1997年)
- ニューヨーク公共図書館(1995年)
- ハーパーコリンズ(1999年 - 現在)
- チャンネル13(1994年)
- 大台北銀行(現瑞興銀行)(2009年)
- 三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス」ブランドロゴ(2011年- 現在)
- グレイグループ
- ブラウン大学(現行ロゴ)
書籍
- TM: Trademarks Designed by Chermayeff & Geismar(Princeton Architectural Press、2000年、ISBN 1568982569)
- Designing(Graphis Inc.、2003年、ISBN 1932026142)
- Watching Words Move(Chronicle Books、2006年、ISBN 0811852148)
- Identify: Basic Principles of Identity Design in the Iconic Trademarks of Chermayeff & Geismar(HOW Books、2011年、ISBN 1440310327)
- Identity: Chermayeff & Geismar & Haviv(Standards Manual、2018年、ISBN 0692955232)
展覧会
- チャマイエフ&ガイスマー展 Designing over four decades
2005年6月3日から6月27日まで、ギンザ・グラフィック・ギャラリーにて開催された。
脚注
外部リンク
- 会社サイト




