サイドカー(英: Sidecar) は、コニャックベースのカクテルである。
由来
由来には諸説ある。
広く知られているのは、フランスはパリのハリーズ・ニューヨーク・バーのオーナーバーテンダーであるハリー・マッケルホーンが1933年に、マッケルホーン自身が考案したカクテルであるホワイト・レディをフランス人向けに改良したカクテルであり、このカクテルを愛飲する客が側車付き2輪車(サイドカー)に乗ってきていたことから命名された、という説である。
しかし、1922年に発刊されたカクテル本『Cocktails: How to Mix Them』には既に同レシピの記載があった。マッケルホーン自身が1919年に著したカクテル本『ABC of Mixing Cocktails』にはニューヨークのホテル「ホフマン・ハウス(Hoffman House)」のバーテンダー、チャールズ・マハニー(Charles Mahoney)のレシピである旨の但し書きがある。
この他にもオテル・リッツ・パリのバーを発祥とする説もある。
発祥がいずれにせよ、ハリーズ・ニューヨーク・バーとマッケルホーンがサイドカーの普及に貢献したことは間違いない。
レシピの例
- 材料
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- ブランデー - 30ml
- ホワイト・キュラソー - 15ml
- レモン・ジュース - 15ml
- 作り方
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- 氷とともにシェイカーに材料を全て入れてシェイクする。
- カクテル・グラスに注ぐ。
バリエーション
ベースを変更したバリエーション
ベースのブランデーを変更することで、以下のようなバリエーションとなる。
- ホワイト・レディ
- ジンベース
- バラライカ
- ウォッカベース
- X-Y-Z
- ラム酒ベース
- マルガリータ
- テキーラベース
- ウイスキー・サイドカー
- ウイスキーベース
- サイレント・サード
- スコッチ・ウィスキーベース
- 1930年代前半に誕生した。カクテルの名称は考案者の愛車のサード・ギアがとても静かだったことを自慢したことに由来する。
- アップル・カー
- カルヴァドス、またはアップルジャックベース
- シャンパーニュ・サイドカー
- シャンパンベース
- 1935年以降にロンドンで人気となった。
- 焼酎・サイドカー
- 焼酎ベース
その他のバリエーション
- シュバリエ・カクテル
- サイドカーにアンゴスチュラ・ビターズを加える。1930年代に誕生した。
- ドーヴィル
- サイドカーにドーヴィル産のカルヴァドスを加える(ブランデーとカルヴァドスの両方が入る)。
- ビッグ・ボーイ
- サイドカーのレモンジュースをレモンシロップにかえる。1930年代にレモンジュースが無かったときの代替として誕生した。
- ビトウィーン・ザ・シーツ
- サイドカーにラムを加える。
- ブランデー・クラスタ
- サイドカーにアンゴスチュラ・ビターズを加え、グラスの縁に砂糖でスノースタイルにする。
- 1850年代にニューオーリンズのジョセフ・サンティーニが考案したとされ、こちらがサイドカーの原型とも言われる。
出典
外部リンク




